
「着物の心とは?」着物業界40年”和心にしおか”代表西岡裕史氏

私が大学生の時就職活動していた頃、アパレル業界は全盛の時代だった。
デザイナーズブランドの服に魅了され、就職するのならアパレル業界に行きたい。そんな時代だった。
当時は、新入社員の採用はどこの業界も盛んに行っていた。
着物業界も京都の室町通りの呉服問屋街も盛んに新卒採用の案内のDMが届いていた。
西岡氏のインタビューをしながらそんなことを思い出していた。
大阪芸大卒の西岡氏は、卒業後は就職せずに他に自分のやりたいことをしようと考えていたそうだが、
お父上のアドバイスにより、当時全盛だった呉服問屋さんに就職をされたそうだ。
西岡氏「休みの日に好きなことをするために仕事をしていました。」
その後、若くして家族を持つことになったので家族のために20年ほど働いていた頃に転機がやって来た。
着物の商品を買っていただいたお客様から「ありがとう」と感謝されさらにお酒や食べ物までいただけるようになってきたことで、さらに着物の商売に魅了されたようだ。
西岡裕史プロフィール 和心にしおか 〒611-0028 京都府宇治市南陵町4-1-39 TEL:090-3276-3951 mail: nishioka139@yahoo.co.jp Web: wagokoronishioka.com

その後、独立され現在はご縁のある東北・北海道の着物小売店さんとの商売を続けていらっしゃいます。
そんな中で、ある小売店さんの展示会での出来事で大変興味深いことをお伺いできました。
展示会の会場で多くの来場者が来られ対応に追われている中、あるお客様は西岡氏と話ができるのを待っておられて
やっと西岡氏の手が空いた頃、5分ほど会話をされて高額な商品を西岡氏から購入され満足してお帰りになられたそうです。
このエピソードの中にも西岡氏はいわゆるセールストーク以上のものを伝えておられる気がした。
商売上、商品を売ることにだけ意識されることが多いのは現実です。
西岡氏は小売店の従業員の方向けにも着物の講座もされていて、着物業界に貢献されています。
セールストークではない大切なことを伝える事ができるかどうか?
その大切なこととは何なのかをインタビューしたのでお聞きいただければ嬉しいです。
取材日2021年5月11日